プロテアを生産しないのはなぜですか?とよく聞かれてます。
こんにちは、両筑プランツショップです。
タイトル通り今回はプロテアを生産しない理由です。
最近流行りなせいか、「プロテアは作らないんですか?」と聞かれます。
バンクシア グレヴィレアときたらプロテアは最近流行ってますよね。昔と比べるといろんな品種が出てきたと思います。
私たちがオーストラリアから植物を持ってきて生産を始めたのが多分30年近く前で、その頃は人気なかったのが嘘のようです。
流行っているものを作っていないと、なぜかと疑問を持たれることがあります。
私たちはオーストラリア植物は作っているけど、今の流行りには全く乗っかっていません。
なので買う側からしたら物足りないし品種も少ないつまらない生産者だと思われるでしょう。
作らない理由はあります。
- 地植えできないから
- 鉢物だと思っているから
- 花しか見どころがないから
簡単にあげると以上です。
1の地植えできないから、というのは日本の気候では無理だからです。
地植えしてもしかしたら1-2年は持つかもしれません。でも、確実にそのあとは枯れると思っています。
そもそも、プロテアの生育環境と日本の気候が合わないからです。
鉢植えなら移動するなりなんなりで、環境をなんとかプロテア用に作ればいいけど、地植えすると無理です。
地植えできないところにこだわるのは、私たちが元々造園向けの樹木を昔から生産してきたのもあります。
地植えできないってことは管理に結構気を使わないといけないし、性質を理解した愛好家が楽しむべき植物だと思います。
2と3は共通していると思います。
鉢物というジャンルは、花が咲いているのが売るときに必須条件です。
私たちは鉢物を作ってきたことがありません。造園樹木だと花は必須じゃないので。
あと花がメインの植物って剪定して樹形をよくして、、、というような楽しみ方はないと思っています。
樹形よりも花が咲くかどうかが重要、というのが自分たちにはあまりあってないんですよね。
今はプロテアを作っている生産者さんも色々いるので、これからプロテアを作っても数年後にはブームが去っているかもしれません。
それに自分たちがやらない理由の方が多い状態で、売り上げ目当てで作るのは性に合わないと思います。
実は10年前くらいまでプロテアを何鉢か育ててみたんですけど、これは私たちには向いてないなと思いました。
そもそもプロテア専用の環境を作ることはできないし、毎回花をつけてないと商品価値がないというのも、造園樹木をつくる生産者にはできないことだと思いました。
無理しないといけない植物を導入するよりは、自分たちもお客様も無理なく日本の環境で育てられる植物を作り続けるほうが、私たちの性に合っていると思います。
というわけで、プロテアを作らない理由でした。
もし、日本の気候が南アフリカみたいな感じになれば地植えできるのでプロテアを作るかもしれないけど、自分たちが生きている間にそうなることはないだろうな(1000万年後とかはわからないけど)と思っているので、やっぱりプロテアは作りません。
さっきも書きましたが、今プロテアを生産している方たちがちゃんと良い植物作りをしていると思いますので、そこに私たちが参入する必要もないと思います。
プロテアが欲しい方は、今プロテアを生産している方達からどんどん買ってください。
転売されているプロテアではなくて、ちゃんと生産者が作ってお店に卸しているものを買ってくださいね(しつこいと思われるでしょうが、生産者の生活と生産活動が成り立つように、転売ではなく園芸店やガーデンセンターもし直売されていたら直売のところから買って欲しいです。)